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アクション満載 感情もしっかり描く 映画「チェイス!」 ヴィジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ監督インタビュー

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アクション満載 感情もしっかり描く 映画「チェイス!」 ヴィジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ監督インタビュー

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アクション映画の魅力を語るビジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ監督=2014年10月30日、東京都港区(高橋天地撮影)  インドの国民的スター、アーミル・カーン(49)を主演に迎え、製作費30億円を投じたアクション大作「チェイス!」は、米シカゴを舞台に大胆不敵な金庫破りと敏腕刑事のダイナミックな攻防が楽しめる。昨年、インドで公開されるや、インド史上最高となる興業収入47億円を記録。プロモーションで初来日したヴィジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ監督(46)は「際どいアクションシーンが満載だけれども、それ以上に大事なのは登場人物の感情をしっかりと描くこと。それこそがヒットにつながった理由だと思います」と胸を張った。

 シカゴの街をすっかり混乱に陥れた金庫破り。裏の顔はサーカス団を率いる天才トリックスター、サーヒル(カーン)だった。幼い頃、父親を死に追いやった銀行への復讐が狙いだ。面白いように次々と繰り返される犯行に、堪忍袋の緒が切れた地元警察は、検挙率トップと指折りの実力を持つ刑事ジャイ(アビシェーク・バッチャン)とその相棒アリ(ウダイ・チョープラー)をインドから呼び寄せる。

 ビル駆け下り、私が先

 速い場面転換と見せ場の連続に見る者は圧倒されるだろう。サーヒルが高層ビルの側壁を駆け下りていく場面もその一つ。米人気俳優、トム・クルーズ(52)もスパイアクション大作「ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル」(ブラッド・バード監督)で同様の見せ場を披露しているが、アーチャールヤ監督は「覚えておいてほしいんだ」と指摘したうえで、「そのシーンを撮影したのは私の映画の方が先なんだよ。彼の作品にオマージュをささげたわけではないんだ」とくぎを刺した。

 もう一つ、度肝を抜かれるシーンがある。猛スピードのバイクに乗ったサーヒルがシートの上に両脚で立ち、ハンドルに手も触れず、両手でバランスを取りながら、公道を突き進んでいくのだ。いわばバイクを使ってサーフィンを楽しんでいるかのような状況だ。「もちろんスタントマンがやってくれたんだ。ロサンゼルス在住の人でね。そんな乗り方ができるかと打診したら『できる』と言うから、やってもらったんだ。CGなんか使ってないからね」

 事情が許せば、と続編の製作にも色気を見せている。黒澤明監督(1910~98年)と日本の梅酒をこよなく愛するアーチャールヤ監督、「日本でも続編は作れるかなあ」と、聞き捨てならない独り言を口にした。12月5日、全国公開。

(高橋天地(たかくに)、写真も/SANKEI EXPRESS

 ■Vijay Krishna Acharya 1968年1月25日、インド生まれ。監督、脚本家、作詞家。助監督を経験後、2004年、「チェイス!」の1作目となる「Dhoom」で脚本家デビュー。「Dhoom:2」でも脚本を担当し、知名度を上げる。08年にはアクション映画「Tashan」を監督。本作は監督2作目で、脚本、劇中歌の作詞も担当している。

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