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【MLB】進化する41歳 強力若手と競う イチロー、マーリンズと1年契約

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【MLB】進化する41歳 強力若手と競う イチロー、マーリンズと1年契約

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ヤンキースからマーリンズへの移籍が決まったイチロー選手。41歳のベテランの新たな挑戦が始まる=2013年8月21日、米ニューヨーク(リョウ薮下撮影)  米大リーグ、ヤンキースからフリーエージェント(FA)になったイチロー外野手(41)=本名・鈴木一朗=がマーリンズと1年契約で合意したことが23日、米球界関係者への取材で分かった。年俸は昨季の650万ドルから200万ドル(約2億4000万円)に下がり、背番号はプロ野球オリックスとメジャーで最初に所属したマリナーズ時代に付けていた「51」となる見込み。15年目を迎えたメジャーでは3球団目でナ・リーグでのプレーは初めて。実力のある若手がそろう外野陣での厳しい競争が待ち受ける。メジャー通算3000安打まであと156本に迫る41歳のベテランの新たな挑戦が始まる。

 4番手からスタート

 新天地のマーリンズはメジャー屈指の外野陣を誇る。右翼で25歳のスタントンは昨季、37本塁打でナ・リーグの本塁打王に輝いた。このオフには13年総額3億2500万ドル(約384億円)の巨額契約を結んだスター選手だ。中堅で24歳のオズナは23本塁打、85打点をマーク。左翼で23歳のイエリチは21盗塁の俊足を武器にする。イチローは4番手の位置づけだ。

 ただ、昨季もヤンキースで控えの立場からスタートし、143試合に出場して打率.284、1本塁打、22打点、15盗塁の成績を残した。メジャーのレギュラーシーズンは162試合と長丁場なだけに主力でも適度に休養が与えられる。

 本拠地マーリンズ・パークは中堅まで約127メートルと広い球場で、本職の右翼だけでなく中堅、左翼もそつなく守れるイチローはチームにとって心強い存在だ。

 これまでプレーしたア・リーグと違い、ナ・リーグは指名打者制ではなく、投手に代打を送るケースなどで途中出場のチャンスも多くなる。

 「(野球)道具やトレーニングの方法は進化している。だから人間も進化していなければいけない」というのが持論。

 23日現在、メジャー登録の各チーム40人枠に入っている選手でイチローより年上の野手はいない。ヤンキースで同僚だった1つ下の松井秀喜やジーターは既に引退した。41歳でトップレベルを維持し、メジャー契約をつかむ選手はまれだ。

 妥協のない練習、技術に磨きをかけるあくなき姿勢が、衰え知らずの体の切れやスピードを生んでいる。

 米通算3000安打へ156本

 節目や注目の記録も迫っている。あと156本のメジャー通算3000安打のほか、ピート・ローズ氏が持つメジャー最多の通算4256安打も日米通算であと134本を残すばかり。いずれも控えのままでは、今季の到達は難しいが、その立場に甘んじる気はなく、レギュラーを狙っているはずだ。

 イチローはバットをプロ野球のオリックス時代と同じ白木に戻した。背番号もオリックス、マリナーズで付け、自身の代名詞といえる「51」になる見込みだ。原点に戻り、メジャー15年目のスタートを切る。(共同/SANKEI EXPRESS

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