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W杯へ「リスク排除」 アギーレ監督解任 日本サッカー協会、「八百長」告発受理で決断
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サッカー日本代表のハビエル・アギーレ監督の解任を発表する大仁邦彌(だいに・くにや)・日本サッカー協会会長=2015年2月3日、東京都文京区(高橋朋彦撮影) 日本サッカー協会は3日、八百長疑惑でスペイン検察当局から告発された日本代表のハビエル・アギーレ監督(56)の解任を発表した。2日深夜に告発の受理が確認できたとし、今後、アギーレ監督が捜査対象となり代表監督としての活動に支障が出るのは避けられないと判断。2018年ワールドカップ(W杯)ロシア大会アジア予選が6月に始まるのを前に解任に踏み切った。後任は未定で、3月下旬の国際試合までに決めたいとしている。
昨年8月に、W杯ブラジル大会での惨敗を受け、日本サッカーの再建を託されて就任してからわずか半年。拙速な選任に加え、八百長疑惑発覚後の対応も後手に回った。その代償はあまりにも大きい。
東京都内で記者会見した大仁邦弥会長は「最大のミッションはW杯出場。予選へのリスクを排除する必要があると考えた」と解任理由を説明。「一番考えないといけないことは日本代表への影響。八百長への関与が理由ではない」と、裁判で結論が出ていない疑惑による解任ではないと強調した。
日本協会は2日夜に告発受理を確認。3日午前の緊急会議で契約解除を決め、会長が直接通達した。アギーレ監督は「やむを得ない。分かりました」と答え、「日本代表チームの将来に幸運を祈っています」などとコメントしたという。
ブラジル大会での1次リーグ敗退を受け、日本協会はイタリア出身のアルベルト・ザッケローニ前監督の後任としメキシコ出身のアギーレ監督を招聘(しょうへい)した。しかし、先月、オーストラリアで行われた2連覇のかかるアジア・カップでは準々決勝でアラブ首長国連邦(UAE)に敗れていた。
大仁会長は、アギーレ監督の活動に支障が出ることを解任理由に挙げたが、それならこれまでにも手を打つタイミングは何度もあった。昨年9月に疑惑が報じられ、12月には検察当局が告発。それでも、協会側は情報収集を理由に決断を先送りしてきた。協会は、W杯後の4年間を4分割し、アジア杯までを「チームのベース作り」(霜田正浩強化担当技術委員長)としていた。本来なら、これからは新しい戦力を発掘するステップへと進むはずだった。霜田委員長は「プランはプラン。軌道修正するときにそれがぶれないようにしないといけない」というが、W杯予選が目前に迫る中で、6カ月のチーム作りは水の泡となり、一から始めないといけなくなった。
後任については「(リストアップは)これから。できるだけ3月に間に合うように努力することが先決」(霜田委員長)という段階だ。しかも、後継者を探すには最悪のタイミングといっていい。欧州、南米の多くではリーグ戦が進行中。さらに欧州では各国代表が来年の欧州選手権予選でしのぎを削っている。候補者の多くが指揮を執っている。再建を引き受けてくれる存在は決して多くない。
アギーレ監督については以前から目をつけていたとはいえ、W杯の検証作業などが十分ではない中で、拙速に選んだ末の解任劇。日本協会の責任は免れない。(SANKEI EXPRESS)