SankeiBiz for mobile

忘れてはいけない事実、伝えたい フジ系「連続企業爆破テロ」 産経記者役の野村宏伸さんに聞く

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSのエンタメ

忘れてはいけない事実、伝えたい フジ系「連続企業爆破テロ」 産経記者役の野村宏伸さんに聞く

更新

「新聞記者役は初めて。いい経験になった」と語る、俳優の野村宏伸(ひろのぶ)さん(左)=2015年5月9日、東京都練馬区(宮川浩和撮影)  【TVスクエア】

 1974~75(昭和49~50)年にかけて、日本中を震撼(しんかん)させた「連続企業爆破事件」をテーマにした特番「連続企業爆破テロ 40年目の真実」が5月22日午後9時、フジテレビ系で放送される。再現ドラマに新聞記者役で出演する野村宏伸(ひろのぶ、50)は「事件が起きたのは約40年前。知らない人も多いと思うが、ドラマ仕立てなので、当時、事件の陰で何が起きていたかが分かりやすく見られると思う」と話している。

 壮絶な取材

 産経新聞は75年5月、爆破犯の逮捕に関するスクープ記事を掲載。今回の特番では、フジが独自に入手した警察の「極秘資料」や関係者インタビューなどをもとに、事件の全容を紹介するとともに、当時の再現ドラマを制作し、事件解明に挑んだ刑事や産経記者らの“闘い”の内幕を放送する。

 野村が演じるのは、昨年10月に84歳で死去した当時の産経新聞警視庁キャップ、福井惇(あつし)役。福井の指揮下、記者たちは地をはうような取材を約9カ月にわたり続ける。「福井さんは物腰はソフトだが、内心にスクープへの情熱を秘めた人だと聞いた。演技の上でもその柔らかさと熱さを出すよう心掛けた」という。

 改めて驚き

 事件当時の野村は小学生で、事件のことはあまり覚えていないという。

 「このような大規模な連続テロが日本でもあった事実を改めて知り、驚いた。事件は起こったときには大きく騒がれるが、時間がたつにつれ、忘れられてしまう。特番を見ることで、日本にもテロが起きていたという『忘れてはいけない事実』を、事件のことを知らない世代にも伝え残すことができれば」と話している。(文:本間英士/撮影:宮川浩和/SANKEI EXPRESS

 ■連続企業爆破事件 1974年から75年にかけて東京都千代田区にあった三菱重工業本社ビルをはじめ、大成建設、間組など海外進出企業ばかりを狙った11件の爆破事件が起きた。

 三菱重工事件では、爆弾闘争教本「腹腹時計」を参考に、ダイナマイト700本分とされる混合爆弾が使われ、8人が死亡、376人が重軽傷を負う大惨事となった。

 過激派「東アジア反日武装戦線」の「狼(おおかみ)」「大地の牙」「さそり」の3つのグループが犯行声明文を出し、警視庁は9カ月にわたる内偵捜査の末、75年5月19日、リーダーの大道寺将司死刑囚(66)ら8人を一斉に逮捕した。

ランキング