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陸上メダリスト 薬物まみれ…12年間3分の1にドーピング疑い

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陸上メダリスト 薬物まみれ…12年間3分の1にドーピング疑い

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ロンドン五輪の男子400メートルリレーで力走する米国のタイソン・ゲイ(左から2人目)。ドーピングで失格となり、銀メダルを剥奪されたが、“隠れた違反者”は実は他にも多数いたとみられる=2012年8月11日、英国・首都ロンドン(AP)  2001年から12年までに開催された陸上の五輪、世界選手権の主に中長距離種目で、授与されたメダルのうち約3分の1に当たる146個(金メダル55個を含む)を、ドーピング(禁止薬物使用)を疑われる選手が獲得していたことが2日、明らかになった。英紙サンデー・タイムズとドイツ公共放送ARDが合同で、国際陸連(IAAF)が選手約5000人に実施した1万2000件以上の血液検査の結果を内部告発で入手し、専門家が分析した結果として伝えた。陸上界にはびこる薬物禍の深刻さは従来から指摘されていたが、あまりの人数の多さに関係者は最大級の衝撃を受けている。

 検査結果を内部告発

 IAAFの内部告発者がサンデー・タイムズとARDに託したデータは、04年アテネ、08年北京、12年ロンドンの五輪3大会と、01年カナダ・エドモントン、03年フランス・サンドニ、05年ヘルシンキ、07年大阪、09年ベルリン、11年韓国・大邱の世界陸上6大会での主に800メートルからマラソンまでの競技者に対して行われた血液検査の結果。これを反ドーピングの世界的権威である豪州の科学者、ロビン・パリソット氏と運動生理学者のマイケル・アシェンデン氏が分析した。

 英BBCなどによると、メダリストの約3分の1が「極めてドーピングが疑われる」、または「正常ではない」と判断されたほか、800人以上の選手に異常値が認められたという。金、銀、銅すべてのメダリストが“灰色”だったケースも数件あり、ロンドン五輪に限ると、10個のメダルを「ドーピングで失格にならなかったのが解せない」選手たちが獲得していた。ロンドン五輪では男子400メートルリレーで2位となった米国チームが第3走者のタイソン・ゲイ(32)のドーピングによって失格となり、後日、銀メダルを剥奪されたが、中長距離のメダリストでは失格者はいなかった。

 「陸連、見て見ぬふり」

 疑惑の競技者に日本選手が含まれているかは不明で、五輪2大会連続で男子短距離3冠のウサイン・ボルト(28)=ジャマイカ=やロンドン五輪男子長距離2冠のモハメド・ファラー(32)=英国=は「潔白」だったという。

 また、ドーピングが疑われる選手が最も多いのはロシアで、メダリストの80%以上が該当し、次いで多いのがケニアで18人のメダリストが含まれるとしている。

 パリソット氏は「これほど大量の異常な検査結果はかつて目にしたことがなく、恐怖すら覚える。相当多数の選手たちがドーピングを免責されていた実態は明らかであり、それを見て見ぬふりを決め込んだIAAFの罪は重い」と憤りをあらわにした。アシェンデン氏も「IAAFの恥ずべき裏切り行為だ」と語った。

 「取り組み変わらない」

 報道に対してIAAFは2日、声明を発表。流出したデータの信憑(しんぴょう)性などについては一切触れず、「IAAFはこれまでも反ドーピングを先頭に立って取り組み、さまざまな工夫もしてきた。この姿勢は今後も変わらない」などと、木で鼻をくくったような態度を示した。

 IAAFは今月、会長選を行い、新会長が誕生する。立候補している、ともに五輪金メダリストのセバスチャン・コー氏(58)=英国=とセルゲイ・ブブカ氏(51)=ウクライナ=は公約の中で「いかなるドーピングも許さない」としている。この言葉に違わないことを願うばかりだ。22日からは北京で世界陸上が始まる。(SANKEI EXPRESS

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