ＪＡＸＡによると、油井さんは既にイネを育てる日本の実験や、自らを実験台にして無重力の環境が目に与える影響を調べる医学検査などを実施した。実験は分刻みで計画されており「平日はほとんど窓の外を見る時間はない」というが「大変ですが、好きなことだから」と楽しんでいるようだ。

　重力がなく筋力や骨が弱まるのを防ぐため、専用機器を使ったジョギングや重量挙げなどの運動も欠かせない。「中年としても若い人には負けられない」と懸命だ。

　ツイッターには「大気の薄さに驚いた。（地上で）ありがたみを実感することは少ないが、本当に貴重です」「（地球は）母なる大地と言うが、その通りだ」「美しい島々を守るため、地球温暖化を止めなければ」と宇宙ならではの感想も書き込んでいる。

　勤務時間外は、日本実験棟きぼうの直径５０センチの窓から星を眺め「本当に夢のようです」と興奮した様子。子供のころ、宇宙飛行士だけでなく天文学者も夢だった油井さん。「天気が悪くて星が見えないということがなく、星好きにはたまらない」と堪能している。油井さんの滞在は年末まで５カ月間の予定。（ＳＡＮＫＥＩ　ＥＸＰＲＥＳＳ）