火星滞在10年 NASAの自信 有人探査計画のリポータ公表
更新米紙ウォールストリート・ジャーナルや米ABCニュース(いずれも電子版)などによると、公表されたリポートは36ページ。NASAは、火星有人探査を3つのカテゴリーに分類して進める考えという。具体的には、(1)飛行士や貨物を安全で効果的に火星まで運び、飛行士やロボットが安全に作業できる環境の整備(2)安全で健康的に火星滞在ができる住居の開発・建設(3)飛行士の持続的な火星探査の実現-の3つを挙げている。
さらに、ロボットアームを使った岩石採取作業などに備え、小惑星から岩石を採取して、それを地球の月周回軌道まで運ぶといった新技術の開発にも着手。25年には、NASAがスペースシャトルの代替として開発中の有人宇宙探査機「オリオン」に飛行士を2人搭乗させ、宇宙空間で新技術をテストする予定だという。
短期滞在だった1960年代の月面探査「アポロ計画」と違い、火星有人探査は長期滞在を見込んでいる。このためNASAは、宇宙長期滞在が人体に及ぼす影響のほか、食料や水の供給、高度な通信システム、新たな船外作業の技術研究などにもすでに取り組んでいる。また、宇宙空間での酸素、新たな燃料の創出なども研究開発テーマとして列挙している。
