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中国が驚愕した日米韓の対北・海上共同訓練 北牽制の裏で練られた対中「窒息作戦」とは

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中国が驚愕した日米韓の対北・海上共同訓練 北牽制の裏で練られた対中「窒息作戦」とは

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 黄海の対中機雷封鎖も想定

 人民解放軍の危機感は(7)に象徴される。黄海~渤海にかけての海域には▽青島=人民解放軍海軍・北海艦隊司令部▽旅順と葫芦島=軍港▽大連=海軍工廠…などが点在するのだ。明治二十七八年戦役(日清戦争/1894~95年)や明治三十七八年戦役(日露戦争/1904~05年)では、国家存亡を賭した一大戦略拠点であった。この海域への機雷封鎖は、人民解放軍海軍の掃海能力の低さを考えれば、現代戦でも通用する可能性は極めて高い。今回の共同訓練で米海軍は、海底地形や海流の測定をタップリと行ったはずだ。

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 次は(6)のTHAAD。在韓米軍は4月末、THAADを構成する発射台やレーダーなど一部システムを南部・慶尚北道星州郡のゴルフ場に搬入した。当初の計画を前倒しして実施し、早期運用開始を目指す。THAADは6基の発射台と48発のミサイルなどで構成され、北朝鮮・朝鮮人民軍の短・中距離弾道ミサイルを迎撃すべく配備される。

 中国はTHAADを構成するXバンドレーダーの韓国配備に強く反発した。射撃管制モードの探知距離は500キロで北朝鮮の中~南部をカバーするに過ぎぬが、捜索モードに徹すれば1千キロを超え、北京・天津の手前まで覗けてしまう。しかも、在日米軍が青森県車力と京都府京丹後に配備するXバンドレーダーと同型で、データリンクで連結され、互いをカバーし合える優れモノだ。

このニュースのフォト

  • 沖縄県・与那国島沖の接続水域を航行する中国海軍のフリゲート艦2隻=2013年5月7日(防衛省統合幕僚監部提供)
  • 公開された台湾の海軍陸戦隊による海浜上陸演習=2013年8月27日、台湾南部・高雄(吉村剛史撮影)
  • 硫黄島(東京都)での米空母ジョージ・ワシントン艦載機FA18による陸上離着陸訓練=2011年6月7日(古厩正樹撮影)
  • 沖縄県東方空域で自衛隊と米軍が実施した共同訓練。先頭が空自のF15戦闘機、後方2機が米海軍のFA18戦闘攻撃機=4月28日(航空自衛隊提供)
  • 沖縄県東方で実施された自衛隊と米軍の共同訓練。艦艇は先頭が米海軍の原子力空母カール・ビンソン、手前右が海自の護衛艦あしがら、手前左が護衛艦さみだれ。航空機は先頭が空自のF15戦闘機、後方2機が米海軍のFA18戦闘攻撃機=4月28日(航空自衛隊提供)
  • 領空侵犯を防ぐためのスクランブル訓練行う航空自衛隊=4月14日、北海道・航空自衛隊千歳基地(杉浦美香撮影)
  • 沖縄本島と宮古島の間を通過した中国海軍のルーヤンII級ミサイル駆逐艦=3月2日(防衛省提供)

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