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反日デモ後は「名探偵コナンに罪なし」 上海のコンビニ事情
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中国上海市で11月にオープンした日本の人気アニメ「名探偵コナン」をテーマにしたローソンのコンビニ店(陳鈞撮影) 【上海=河崎真澄】中国上海市で先月オープンした日本の人気アニメ「名探偵コナン」をテーマにしたローソンのコンビニ店が人気を呼んでいる。
沖縄県の尖閣諸島問題をめぐって中国各地で9月に暴徒化した反日デモ以降、日本企業が関連する派手なイベントは自粛や中止が相次いだが、「コナンに罪はない」(来店客)との声に背中を押された。
上海市中心部の中山公園に近い同店舗は、1階と地下1階の2フロアで約250平方メートルの広さ。シャーロック・ホームズなどに扮(ふん)した店員がおり、店内はコナン一色。コナンの公式キャラクターグッズなども販売されている。
地下の飲食スペースはコナンの映画「ベイカー街の亡霊」の舞台でシャーロック・ホームズが活躍したロンドンの街並みがデザインされている。
ローソンによると、コナン店の開店は当初予定から2カ月遅れたが、上海では日系コンビニ店に反日の影響はなかったという。
同社は中国での店舗展開で、出店済みの重慶市や遼寧省大連市に続いて、今後は浙江省杭州市、北京市にも出店する計画を進めている。
ローソンは上海市でコナンに加え、人気アニメ「ポケットモンスター」のコーナーを置いて、ポケモンのキャラクターで埋め尽くした店舗も9店舗展開している。家族連れや若者などコンビニが狙う顧客層と、日本のアニメに敏感に反応する層が中国でも重なっていることがカギだという。
だが、中国には「落とし穴」もあった。ローソンが人気キャラクター「ウルトラマン」をテーマに、やはり上海市内の中山公園近くで今年6月に開業した「ウルトラヒーロー店」が11月30日にこっそり閉店。開店時には派手な記者会見を行ったが、半年もたたずして店を畳むことになった。
ローソン側は「店舗の賃貸料の問題だ」と話しており、大通りに面した一等地の家賃に見合った売り上げが得られなかったことを示唆した。
ウルトラマンヒーロー店も店員の制服、オリジナルグッズ販売、内装など店内をウルトラマン一色にし、家族連れの来客増を狙った。
1、2階の約500平方メートルと通常店舗の5倍近い広さだったが、「上海市内の一等商業地では年率20~30%の賃料値上げは普通」(不動産業者)とされる中で、運営コストにウルトラマンが負けた形だ。
同社は「ウルトラヒーロー店」の規模を縮小した上で、来年にも市内の別の繁華街に再出店する計画としている。
地元住民からの人気は高い日本のキャラクター店舗だが、生き馬の目を抜くような上海市の繁華街での競争は厳しそうだ。
上海のコンビニ業界は地元の流通大手とセブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートの日系大手3社が激しい競争を展開している。
市内の店舗数は約5千店とされるが、どこも賃料や人件費の高騰を背景に各社とも出店のペースを見直し、不採算店舗の整理を始めた。「コナン効果」もどこまで続くだろうか。