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中国進出の日系企業、「事業拡大」急落 初の50%台に
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世界最大の自動車市場となった中国。日本製品の不買運動が広がった9月以降、日本車の販売が落ち込んでいる 中国に進出する日系企業が、今後1~2年で同国での事業が「拡大する」と見込む割合は前年比14.5ポイント低下の52.3%と最大の下げ幅-。日本貿易振興機構(ジェトロ)が18日発表したアジア地域などに進出する日系企業に対する経営実態調査で、こんな結果が明らかになった。
沖縄県・尖閣諸島をめぐる日中関係の悪化が要因で、2002年から始めた調査で50%台に落ち込んだのは初めて。また、新たな投資拡大に慎重な姿勢も浮き彫りになった。
調査は10月から11月にかけて、アジア・オセアニア地域に進出する日系企業8106社を対象に行い、3819社が回答(回答率47.1%)した。
業種別では、製造業が14.8ポイント低下の46.6%、非製造業は15.3ポイント低下の61.7%。木材・パルプと一般機械器具は落ち込み幅が30ポイントを超え、店舗破壊や不買運動の影響を受けた卸売・小売も20ポイント以上、自動車などの輸送機械も10ポイント以上低下した。
ただ、中国で事業「縮小」や「第三国への移転・撤退」を検討している企業の合計は前年比微増の5.7%、実数でも49社にとどまった。
これについてジェトロの真家陽一・中国北アジア課長は「繊維など労働集約型の一部で移転検討の動きもある」と指摘したが、「大半の企業は現状維持。反日デモが再発しなければ引き続き市場としての魅力は大きい」としている。
アジア全体では「拡大する」との回答は57.8%と5.8ポイント低下したが、ラオス、インドの拡大傾向が強く、インドネシアやミャンマーも前年より増えた。
一方、2012年の進出先の営業利益が改善すると答えた企業割合は11.3%とわずかに悪化したが、来年は32.1%に上昇。経営上の最大の課題は約7割が賃金上昇と回答した。