SankeiBiz for mobile

臨時国会15日召集 安倍首相、成長戦略具体化へ

ニュースカテゴリ:政策・市況の国内

臨時国会15日召集 安倍首相、成長戦略具体化へ

更新

 第185臨時国会が15日、召集される。会期は12月6日までの53日間。安倍晋三首相は「成長戦略実行国会」と位置付け、企業の競争力強化を目指した産業競争力強化法案を成立させ、「アベノミクス」の柱である成長戦略の具体化に万全を期す。外交・安全保障面での「安倍カラー」も打ち出す考えだが、野党側は東京電力福島第1原発の汚染水漏れ問題などで追及の手ぐすねを引いている。

 ■安倍カラー徐々に

 「問題は山積しているが、この国会を通じて『決める政治』『結果を出す政治』に全力で取り組む」

 首相は今月10日、訪問先のブルネイで記者会見し、「衆参ねじれ」解消後、初の本格的な論戦の場となる臨時国会への意気込みをこう語った。

 来年4月に消費税率を8%に引き上げることを決断した首相は、増税によるデフレ圧力の回避に全力を挙げる。臨時国会では産業競争力強化法案に加え、地域を限定して雇用などの規制緩和を促進する国家戦略特区関連法案も提出する。

 首相はこれまで経済再生を最優先に取り組んできたが、臨時国会では徐々に「安倍カラー」も打ち出すことにしている。

 国家安全保障会議(日本版NSC)創設関連法案、特定秘密保護法案の成立を目指すほか、与党による議員立法で、憲法改正の手続きを定めた国民投票法改正案を提出。首相が訴えてきた「戦後レジームからの脱却」へ一歩前進を図る。

 ■野党共闘は?

 「消費税増税が本当に社会保障の充実に役立つのか。汚染水、雇用など国民生活に大きな影響を与える課題について私どもの考え方をしっかり伝えたい」

 民主党の海江田万里代表は8日の記者会見で、こう述べた。15日の首相の所信表明演説を受けて、16~18日に衆参両院で各党の代表質問が行われる。海江田氏が野党の先陣を切って政府の取り組みを追及する。

 2カ月余りにわたり国会が開かれず、臨時国会召集の前倒しを求めてきた野党側にとって満を持しての論戦となる。

 ただ、消費税増税、汚染水問題などは野党第1党の民主党が与党時代に源を発するため、政府に厳しく迫るにも限界がある。海江田氏が重視する社会保障制度改革でも、民主党は自民、公明両党との3党実務者協議に復帰する意向だ。

 「社会保障・税一体改革は過去の経緯があるので致し方がないが、国会改革や議員定数削減まで3党でやるのは非常に違和感がある。与党なのか野党なのかはっきりしてほしい」

 11日の野党7党による幹事長・国対委員長会談で、日本維新の会の松野頼久国会議員団幹事長は民主党に苦言を呈した。出席者からは「自公民連立政権か」との批判も。政府・与党と対(たい)峙(じ)するには野党共闘の立て直しが課題となる。

 ■国会改革も課題に

 首相は今月29、30両日にトルコ、11月16、17両日にはラオス、カンボジアを訪問する予定だ。国会答弁は首相や閣僚の外交活動の足かせになっており、臨時国会では答弁の負担を軽減する国会改革も焦点となる。

 自民、公明、民主3党は国会改革に関する実務者協議をスタートさせた。改革に前向きな維新も参加する見通しで、党首討論を増やす代わりに首相の予算委員会出席を減らす方向だ。

 だが、中小野党は反発を強めている。13日のNHK討論番組で、みんなの党の水野賢一参院国対委員長は「いまの議論は、政府が楽をすることばかりだ」と指摘。生活の党の小宮山泰子国対委員長は「国会審議をないがしろにするもので大変危険だ」と批判した。

 首相の出席制限は与党時代の民主党の主張だが、自民党幹部は「野党になった民主党が武装解除に応じるだろうか…」と悲観的だ。案の定、民主党の松原仁国対委員長は同番組で「逃げる政府ではなく正々堂々と出てきて議論してほしい」と安倍政権を牽(けん)制(せい)した。

ランキング