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コメ農家の経営判断を重視 「減反廃止」政府案提示、50年ぶり転換
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政府は6日、コメの生産量を絞って価格を維持する生産調整(減反)を5年後の2018年度をめどに廃止する案を自民党に提示した。減反の参加農家に支払う10アール(1000平方メートル)当たり1万5000円の定額補助金も来年度から段階的に削減・廃止し、農家の保護から経営判断を重視する姿勢に移行する。1970年に始まった減反が廃止されれば、コメ政策は約50年ぶりの大転換となる。
自民党の関係会議は同日、政府案について議論。政府は党との調整を進め、月内にまとめる農業強化策に減反廃止を盛り込む方針だ。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の妥結を視野に、安い輸入品との競争にたえられる大規模農家などの育成を目指す。
減反は政府が毎年、都道府県ごとに生産目標を設定し、農家が生産量の割り当てを守ると補助金がもらえる仕組み。農業団体は「参加するかしないかは選択制で、農家の判断だ」と現行制度でも自由なコメ作りはできると主張するが、政府が各種の補助金で事実上誘導しており、競争を妨げているとの批判が強かった。
このため政府案は「5年後をめどに、生産数量目標の配分に頼らずとも、生産者が需要に応じた生産が行える状況になるように取り組む」と明記し、今後は国の関与を需要予測の提示にとどめる方針を示した。
補助金のうち10アール当たり1万5000円の定額補助金は「14年度から単価を削減した上で、18年度から廃止」とした。政府内では来年度に半額の7500円に減額する案を軸に調整が進んでいる。米価が政府が設定した水準から下回った場合に、差額をすべて公費で穴埋めする「米価変動補填(ほてん)交付金」は、来年度から廃止する。
一方、地域の農家が協力する「集落営農」などを対象に、農地や水路、農道の維持を後押しする交付金「日本型直接支払い」を来年度に創設する方針を示した。