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JA全中「廃止」→「新制度」の自民党案、農林族抵抗も万歳会長同席の“出来レース”
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9日開かれた自民党の農林関係合同会議では、全国農業協同組合中央会(JA全中)を中心とする中央会制度を「自律的な新たな制度」に移行する党の農業改革案への批判が噴出した。だが、自民党案にはJA全中の万歳章会長らも策定に関わっていたことから「骨抜き」と言われかねない内容といえる。
「JAがわれわれの選挙を支えてくれている」
「規制改革会議の表現を和らげただけだ」
合同会議では中央会制度の存続を求める声が相次いだ。その傍らで、JA関係者らが議員の発言を聞き漏らさずチェックしていた。
8日夜、農林族幹部が都内のホテルに集まり、「JA全中が任意団体で生き残る道を残す」(農林族幹部)表現を探り出した。その場には万歳氏や農林水産省幹部も同席していた。
その中で生まれた表現が「自律的な新たな制度」。JA全中は廃止するともしないとも取れる「玉虫色」の表現であり、合同会議で議員が批判したのもJA関係者に存在感をアピールするための「出来レース」だったといえる。
中谷元(げん)・農林水産戦略調査会長は合同会議終了後、記者団に「修正はない」と明言した。
安倍晋三首相は9日、参院決算委員会で「地域の農協が主役となって独自性を発揮し、農業の成長産業化に全力投球できるよう、抜本的見直しを図っていく決意だ」と語った。
自民党の改革案について首相周辺には「抜本的見直し」を厳格にすべきだとの声がくすぶっている。それでも、党幹部はJA全中の地域農協への権限が大幅に弱まるとして官邸側も受け入れると自信をみせる。