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【地方創生】バラマキをどう抑制? 財政審は「目標設定」提言へ
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衆院本会議で地域活性化を目指す「まち・ひと・しごと創生法案」などの関連法案についての趣旨説明に臨む石破茂地方創生相。手前は安倍晋三首相=14日午後、国会・衆院本会議場(酒巻俊介撮影) 「地方創生」をめぐっては、平成27年度予算の編成で増額を狙う与党や総務省・地方自治体に対し、財政規律の観点から抑制を図りたい財務省との綱引きも激しくなりそうだ。財政制度等審議会(財務相の諮問機関、会長・吉川洋東大院教授)は15日に開く財政制度分科会で地方創生をテーマに議論し、財政健全化と地方活性化のあり方について提言する見通しだ。
提言では、人口減少という厳しい現実に地域が向き合い、地域自らが歳入を増やす努力が不可欠だと指摘。税金や交付金など使途があいまいな予算のバラマキを排除するため、自治体に対しては明確な目標設定とその効果を厳格に検証するよう求める。
一方、分科会には19年に350億円の赤字を抱えて財政破綻した北海道夕張市の鈴木直道市長が出席。職員の20%給与削減や市民税の引き上げ、小中学校の統廃合など財政再建を進めた結果、人口流出が止まらない同市の現状を報告する。人口減対策と財政再建の両立の難しさは「地方創生」の大きな壁となる。
27年度予算をめぐっては、概算要求総額が101兆7千億円と過去最大に膨らんだ上、地方活性化策として計約4兆円の要望が集中した。各省庁からの要求は重複する政策が多く、歳出の効率化には政策の取捨選択が欠かせない。
政府のまち・ひと・しごと創生本部では10日、地方移住希望者支援や若年世代の結婚・出産・子育て支援など5つの重点分野を決めたが、今後5年間の「総合戦略」は固まっていない。財務省の予算編成作業がこれに先行する形で進む中、来春の統一地方選を控え、与党や地方議員からは「地方創生」を盾にした歳出拡大圧力が強まりそうだ。
(小川真由美)