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改造奏功 内閣支持率55%超える 石破地方創生相、小渕経産相への期待値高く

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改造奏功 内閣支持率55%超える 石破地方創生相、小渕経産相への期待値高く

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安倍内閣の支持率の推移=2014年9月6、7両日実施、※産経新聞社・FNN(フジニュースネットワーク)合同世論調査から  産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が6、7両日に実施した合同世論調査によると、第2次安倍晋三改造内閣発足を受けた内閣支持率は、55.7%で、前回調査(8月9、10日)より3.9ポイント上昇した。支持率が55%を超えたのは、昨年11月調査の56.7%以来、10カ月ぶり。支持率を男女別でみると、男性は59.4%、女性は52.2%で男性の支持が多かった。しかし、男性が前回から1.2ポイント微増なのに対し女性は6.4ポイント増え、女性が支持率を押し上げた。

 安倍首相(59)が過去最多に並ぶ5人の女性閣僚を起用したことに関し「評価する」は64.1%、「評価しない」は30.2%だった。改造の目玉となった新設閣僚のうち、安全保障法制担当相には66.2%が、地方創生担当相には71.6%が、女性活躍担当相には64.7%がそれぞれ新設を「評価する」と答えた。

 ただ、改造内閣と自民党新執行部の陣容について「期待できる」との回答は44.6%で、「期待できない」の43.6%と拮抗(きっこう)した。期待する政策は社会保障政策が最多で26.0%。景気・経済対策(23.2%)、外交・安全保障政策(11.0%)がこれに続いた。

 衆院解散・総選挙の適切な時期については、衆院議員の任期が切れる再来年が56.9%で最も多く、来年は31.8%、年内は7.9%だった。

 ≪石破地方創生相、小渕経産相への期待値高く≫

 産経新聞社とFNNの合同世論調査では、第2次安倍晋三改造内閣の閣僚の中で、石破(いしば)茂地方創生担当相(57)と小渕(おぶち)優子経済産業相(40)への期待値が突出して高かった。石破、小渕両氏とも、同性からの期待がそれぞれ6割を占めたのが特徴だ。無党派層の評価の高さが高い数字につながったという共通点もある。

 期待する閣僚を1人答える設問で、石破氏は15.5%、小渕氏が13.8%の「支持」を集め、4.1%で3位の麻生太郎副総理兼財務相(73)、3.5%で4位の菅義偉(すが・よしひで)官房長官(65)ら他の閣僚を大きく引き離した。

 両氏を選んだ人を男女・年代別にみると、石破氏は約3割が60代以上男性(29.0%)で占められ、60代以上女性(21.9%)、30代男性と40代男性(いずれも9.0%)が続いた。小渕氏は、いずれも女性の60代以上(18.8%)、40代(14.5%)、30代(13.0%)が上位を占めた。

 また、石破氏を選んだ人の49.7%が、首相が石破氏を幹事長から交代させたことを「適切と思わない」と答え、「適切と思う」の37.4%を上回った。

 石破、小渕両氏は自民党支持層以外からも期待を集めた。麻生氏を選んだ人に占める自民党支持者の割合が70.7%だったのに対し、石破氏は49.7%、小渕氏は46.4%と半数に満たず、それぞれ25.8%、32.6%が「支持政党なし」だった。石破氏は日本(にっぽん)維新の会(8.4%)、小渕氏は民主党(5.1%)の割合も高かった。

 他の主要報道機関が改造直後に行った世論調査でも、内閣支持率は一部を除き改造前より上がり、女性の支持率上昇が際だった。首相は当初、改造に消極的だったとされるが、改造効果は小さくなかったようだ。

 改造前の51%から64%に内閣支持率が大幅上昇した読売新聞は女性に限ると45%から63%に跳ね上がった。49%から60%になった日経新聞も女性は43%から59%と上昇。他よりも支持率が低い朝日新聞でも、女性は36%から44%に増えた。内閣支持率が横ばいだった毎日新聞は、結果の原因を6日付朝刊(東京本社発行最終版)で検証。他社にはない「関心がない」という回答項目があることが原因だと分析した。

 ただ改造直後の支持率は通常上がる傾向にあり、勢いが持続しないケースも多い。首相は今回の支持率アップに浮かれることなく、気を引き締めて政権運営に当たる方針だ。(松本学、内藤慎二/SANKEI EXPRESS

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