東京“酷暑五輪”風の道広げ克服 切り札は川の再生 立ちはだかる高速道
更新鍵を握るのは、都市の人工排熱などを拡散する役割を果たす「風の道」の確保。ヒートアイランド対策として風の通り道の重要性が広く認識されたのは、旧国鉄跡地を再開発して02年に街開きした汐留シオサイトがきっかけだった。東京湾から浜離宮庭園を通って吹き込む海風を遮るように超高層ビル群が建設されたため、内陸部に吹く風が弱まり、ヒートアイランド現象が悪化したとの研究結果が報道され、注目が集まった。
04年3月に政府が策定したヒートアイランド対策大綱には「都市において緑地の保全を図りつつ、緑地や水面からの風の通り道を確保する」ことを明記。昨年12月には国土交通省が「ヒートアイランド現象緩和に向けた都市づくりガイドライン」を策定し、「風の道」を活用した都市づくりを積極的に推進する方針を打ち出している。
特に“川”の重要性が再認識されている。日本橋で再開発を進める三井不動産日本橋街づくり推進部の新原昇平部長は「日本橋川も川沿いの建物をセットバックして風の道を広げられるように地元と検討を進めている。ただ、川の水面を高速道路が塞いでいるために、気温を下げる効果が十分に発揮できないのが残念だ」と話す。
