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第3次安倍内閣、問われるアベノミクス 地方・中小・女性を重視
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衆院本会議で第97代首相に選出され一礼する安倍晋三首相=24日午後、国会・衆院本会議場(酒巻俊介撮影) 第3次安倍晋三内閣が24日発足し、政権の経済政策「アベノミクス」がデフレからの脱却に向けた新たなスタートを切る。円安・株高効果を生んだ金融政策は継続される一方、いまだ道半ばの地方創生や中小企業への支援策、女性・子育て政策などに厳しい視線が注がれる。衆院選で信任を得た形のアベノミクスだが、今後はその恩恵をどこまで浸透させるかが問われる。
「もう少しアベノミクスを見ようというのが衆院選での国民の判断」。自民党の谷垣禎一幹事長は24日、衆参両院での首相指名後にこう述べ、政府の今後の経済運営に期待を寄せた。
だが、足下の経済環境は決して順風ではない。4月の消費税増税後、国内総生産(GDP)は2四半期連続で前期比マイナス。日銀の金融緩和に伴う円安も地方や中小企業にとっては燃料・原材料費の高騰などの副作用の影響が強く、「利益を圧迫された」との恨み節も聞かれる。
このため、新政権は地方や中小企業への目配りや、遅れが指摘される女性・子育て政策、岩盤規制改革などをうたった成長戦略の早期実施が不可避だ。第1弾として、政府は27日に経済対策と地方創生の総合戦略を閣議決定、今後のアベノミクスの青写真を示す。
地方創生の総合戦略では、50年後の人口1億人維持に向け、地方の雇用創出や企業の地方移転を促す優遇税制を盛り込む。経済対策では地方の少子化対策に加え、中小企業の最低賃金引き上げ支援など地方や中小企業、女性・子育て関連の政策を重視する。
このほか、消費税10%引き上げ時期の先送りに伴う財政再建計画の見直しや、継続的な賃上げ実現などの課題も山積しており、安倍首相は第3次政権でも、きめ細かな政策運営を迫られそうだ。(佐久間修志)