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【税制改正大綱】「経済の好循環」 へ企業の出番 法人税下げで賃上げ、設備投資加速なるか
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平成27年度税制改正では、産業界が求め続けてきた法人税実効税率の大幅引き下げがついに実現した。財界からは「収益を生み出す企業にとって、実質的な税負担軽減となる」(経団連の榊原定征会長)と歓迎の声が上がった。これを受け、円安で業績が向上している製造業を中心に賃上げや雇用拡大、設備投資に動き出す見通しだが、この流れがどこまで広がっていくかが、経済の好循環を再び動かす原動力につながる。
「法人税実効税率の引き下げや企業業績の改善を、賃金に反映させるサイクルを作ることが必要だ」
高島屋の木本茂社長は、来年以降の賃上げを通し、経済の好循環への貢献に意欲を示す。円安でメリットを享受する製造業だけでなく、百貨店のような内需型のサービス業からも賃上げの声が上がることは、足踏みする日本経済の底上げには好材料だ。
経団連も「経済界としても、税制改正の成果を踏まえ、企業収益の拡大が、設備投資や雇用の拡大、賃金の引き上げにつながる経済の好循環を創り出すべく、引き続き積極的に取り組みを進めていく」(榊原会長)と、民間企業が好循環を牽(けん)引(いん)する番であることを強調する。
しかし、企業が設備投資や賃上げなど、“攻めの経営”のアクセルを踏み込むには、グローバル競争の環境整備がまだ必要だとの見方もある。日銀の異次元緩和などの効果で行き過ぎた円高が是正され、海外に比べて高いとされた法人税の引き下げが動き出したが、そのほかにも、日本企業の重荷となる障壁が存在するからだ。
アサヒグループホールディングスの泉谷直木社長は「企業のR&D(研究開発)分野の税制面での対応を拡大してほしい」と要望する。三井物産の飯島彰己社長は「農業や医療の改革を進め、外資誘致につなげるべきだ」と指摘する。日本貿易会の小林栄三会長も「優秀な海外技術者たちが、日本で働ける環境作りが必要だ」と話す。
一方、原材料高や円安が新たな重荷となっている中小企業に関しては、競争環境の整備がさらに大きな課題になる。
東京都足立区の金属スリット加工業、仲代金属の安中茂社長は「日本は法人税が高すぎて、グローバルな競争力を失ってきた。(中小企業にとって)思い切って下げないと効果はない」と引き下げのさらなる加速を要望する。
また、東京都品川区の運送業の社長は「まず、景気対策を行った上で、税制にも踏み込むことが重要だ」と、景気浮揚策を一段と強化すべきだと指摘する。
財源として取り上げられた外形標準課税に関連し、日本商工会議所の三村明夫会頭は「中堅企業への配慮や中小企業への適用拡大が見送られたことは一定の評価をするが、従業員給与に課税する賃金課税であり、中小企業への適用拡大は、将来にわたり反対である方針に変わりはない」とのコメントを出した。