マレーシア、TPP議論白熱 7~9月期に参加是非を閣議決定
更新TPPはマレーシア国内でも議論を呼んでおり、反対派の一人であるマハティール元首相は「経済の植民地化につながる」と痛烈に批判している。TPPによって医薬品の特許期間が延長されて価格上昇につながるとの懸念があるほか、投資家と国の紛争解決をめぐる方法でも大企業に有利で自国の不利につながるなどといった反対意見も噴出、反対派はデモ活動などを繰り広げている。
マレーシアは、米国向け輸出が輸出全体に占める割合が09年の11.1%から13年に8.1%となったほか、外国からの直接投資(FDI)全体に占める米国からの投資も05年の全体の24.8%から13年には8.6%となった。
TPP交渉参加12カ国との物品貿易も1990年には全体の60.2%だったが、13年には38.6%となるなど、米国をはじめとするTPP交渉参加各国とマレーシアの経済関係は近年、縮小傾向にある。
ナジブ政権はTPPで米国をはじめとする交渉参加国との交易が活発化し、自国経済の成長につながるとみる。これに対して、貿易とFDIが増加しても代償が不透明だとする専門家がいるほか、代償が大きなものになる恐れもあるとの指摘もある。
TPPは、今年6月までの交渉妥結を目指して現在も関係各国の間で交渉が続く。マレーシア国内でも今後、参加の是非をめぐる議論がますます激しくなりそうだ。(シンガポール支局)
