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米雇用統計、2カ月ぶり20万人の大台回復 利上げ開始後押しも

ニュースカテゴリ:政策・市況の海外情勢

米雇用統計、2カ月ぶり20万人の大台回復 利上げ開始後押しも

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 【ワシントン=小雲規生】米労働省が8日発表した4月の雇用統計(速報、季節調整済み)によると、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は22万3千人増え、20万人の大台を2カ月ぶりに回復した。市場予想とほぼ同じ水準で、米国経済が寒波の影響を受けた冬場の足踏みから堅調さを取り戻したことを示す結果となった。

 失業率は市場予想と同じ5.4%で、2008年5月に並ぶ6年11カ月ぶりの低水準だった。3月の就業者数はこれまでの12万6千人増から8万5千人増に下方修正された。

 就業者数の内訳は民間部門が21万3千人増、政府部門が1万人増だった。フルタイムでの勤務を望みながらパートの仕事しか見つからない人は658万人で、前月から12万5千人減少。6カ月以上の失業者数は3万8千人減少した。

 また、働く意欲のある人の割合を示す労働参加率は62.8%と、0.1ポイント上昇。賃金上昇率は前年同月比2.2%で、上げ幅が拡大した。

 労働市場の回復は米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ開始を後押しする材料となる。ただし4月末発表の1~3月期の成長率が低調だったことから、「FRBは利上げを急がない」との見方も根強い。

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