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“主役の座”新宿復権へ虎視眈々 最大の切り札は「東西自由通路」

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“主役の座”新宿復権へ虎視眈々 最大の切り札は「東西自由通路」

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 1970~80年代にかけて放映された伝説の刑事ドラマ「太陽にほえろ!」。オープニングのテーマ曲とともに新宿副都心の高層ビル群から顔を出す太陽は、高度成長期のシンボルそのものであった。それから約30年。都内では大型再開発が進み、丸の内や六本木、日本橋などは幅広い世代から支えられる人気エリアへと変貌を遂げた半面、新宿の競争力は相対的に低下した。こうした傾向を踏まえ、世界最大のターミナルである新宿駅とその周辺地区では、利便性の向上を目指す再開発工事が相次いでおり、かつての“主役の座”の奪還を虎視眈々と狙っている。

 競争力増す千代田・中央・港の都心3区

 2000年以降、東京都心部では世界の都市間競争力を強化するため、都市再生が一気に進んだ。その主役は千代田・中央・港の都心3区。かつてのオフィス一辺倒ではなく商業施設、ホテルを組み合わせることによって、多種多様な層の人々が行き交う街づくりを実現しているからだ。

 代表格は丸の内。従来はサラリーマンだけが行き交う街で土日は閑散としていた。しかし、丸ビルと新丸ビルが誕生し周辺の路面店群が整備され、大きな商業スペースが出現したことで様相が一変した。若者の街といったイメージが強かった六本木は、六本木ヒルズの登場によって家族連れが目立つようになった。

このニュースのフォト

  • 複雑な案内表示がある新宿駅西口ターミナル付近(岡英行撮影)
  • 遊びやショッピング目的の人で賑わう新宿駅東口。東西自由通路の創設で、人の流れが西口に向かうことが期待される

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