海外から見る スーツ姿のビジネスマンが「時代遅れ」になる日 (2/4ページ)

 さらに、ミレニアルやZ世代は現在、米国の全労働力の4割を占めていることから、優秀な人材を獲得するためにはやはりドレスコードはプラスにならない。その世代が注視している現代の「成功者」には、軒並みスーツのイメージがない。Google共同創設者セルゲイ・ブリン、Facebook創業者のマーク・ザッカーバーグ、Tesla(テスラ)のCEOであるイーロン・マスクなど、時にスーツ姿も見かけるが、Tシャツなどカジュアルな服装のイメージが強い。

 今の時代にはカジュアルな雰囲気を出す必要があると、ゴールドマン・サックスの上層部が感じたということだろう。そうしなければ、GoogleやFacebookなどに優秀な人材を奪われてしまいかねないからだ。

 要するに、これからの時代は厳格にスーツ着用を求める企業は古くさくなっていく可能性が高い。ミレニアルやZ世代を見て育つ、その後から来る世代は、さらにカジュアル傾向が強くなると考えられる。スーツが「懐かしい」なんて言われる時代が来るのは時間の問題かもしれないのだ。

 とはいえ、ゴールドマン・サックスのニュースを見ると、個人的には「クライアントの期待に反しない服装で」と言う部分が引っ掛かる。そんなことを言われると何を着たらいいのか困ってしまいそうだからだ。それならスーツの方が無難で楽な気もするし、何を着ていこうかと考える余計な時間を取られることもない。

 ただ米国の労働環境の推移を見てみると、おそらく、今のZ世代あたりが「クライアント」の多数を占める頃になれば、彼らはビジネス相手がTシャツだろうが気にしなくなるだろう。その時代になれば、スーツが過去の産物となってしまうことは間違いない。

 カジュアルOKの米国企業が5割に

 実は、米国の企業では今、どんどん服装のカジュアル化が進んでいる。米国人材マネジメント協会の調査によれば、米国の企業でカジュアルな服装を許可している企業は半数に上っているという。このカジュアルがオッケーな企業の数は、2014年と比べると20%近く増加している。

 つまり、カジュアル化の波は今後も止まらないだろう。

老舗の米小売チェーン大手も