地方発26歳女性プロゲーマーの素顔 (下)「鉄拳」は人生 (2/4ページ)

取材に応じるたぬかな選手
取材に応じるたぬかな選手【拡大】

  • 笑顔で取材に応じるたぬかな選手
  • ゲームを抱えるたぬかな選手
  • 「eスポーツの裾野を広げたい」と話すたぬかな選手

 たぬかな 平成28年11月に、大阪のプロeスポーツチーム「CYCLOPS athlete gaming」が、インターネット上で鉄拳のプロゲーマーを1人募集していました。就職後も鉄拳だけは続けていて、21歳のころには徳島県内ナンバーワンになっていました。「道場破り」のような形で香川や和歌山などのゲーセンに通って対戦を重ねていたので、自信もありました。ただ、アパレルショップを辞めるつもりはなくて、兼業でやれればと思っていたところ、固定給が出ることを知り、「毎日鉄拳をしてお金がもらえる!」と挑戦することにしました。

 --プロ契約に、周囲の反応はいかがでした

 たぬかな 親は猛反対。父親からは「プロになっても半年もたたずに帰ってくる」といわれました。でも人生は一度きりですし、「半年だけ」と反対を押し切って、23歳で大阪に出てプロ生活を始めました。

 --好きなことを仕事にしたことで、変化はありましたか

 たぬかな 心から好きだった鉄拳を、初めてやりたくないと思った時期がありました。アマチュア時代と違い、「負けるのが怖い」と感じるようになったからです。飲料メーカー「レッドブル」と女性ゲーマーとして初のスポンサー契約を結んでから、その思いはより強くなりました。大会に出れば「勝って当然」という周囲の空気を感じましたし、スポンサーやチームから給料をいただいている以上、結果が求められます。プレッシャーから大会では緊張で手が震え、普段通りのプレーができずに格下相手に負けることもあって。すごく落ち込みましたし、プロとして期待通りの結果を出すことの難しさを痛感しました。

 夢は地元でチーム設立

 --「勝たねばならない」プロならではのプレッシャーを、どう克服したのでしょう

「勝とう」と気負わない