しかし、実際は愛する尼崎の商店街の活気を取り戻すため尽力する心優しき怪獣だ。そんなガサキングαの地元愛をうかがえるのが、体のあちらこちらに三和市場にちなんだ「3」の文字が隠されていること。爪や角、背びれは3本ずつで、頭上には大きな「3」の文字が装飾され、耳の形は「ワ」だ。
また、商店主らが企画した特売セールのビラ配りを熱心に行うなど、商店街を「残したい」「守りたい」という思いにあふれる。
マニアの奇策
三和市場は平成7年に阪神大震災が発生する以前は、野菜店や漬物店、鮮魚店など50店舗以上が営業していた。しかし、震災で多くの商店が被害を受けたことに加え、後継者不足や大型スーパーの出店などで廃業が相次いだ。一時は数店舗のみの営業になるなど、危機的状況に陥った。
そんな状況を打破するために立ち上がったのが、三和市場で精肉店を営みながら夜な夜な怪獣のフィギュアや漫画の収集に明け暮れていた森谷寿さん(65)。「人を集めるには誰からも愛されるマスコットが必要」と考え、市場独自の怪獣の制作に乗り出した。