商店街は少しずつだが活気を取り戻しており、森谷さんは「ガサキングαは三和市場の救世主。いつか再び多くの人が立ち寄る街になれたら」と笑う。
独自文化発信で再建
全国商店街振興組合連合会などによると、国内には少なくとも1万4千の商店街があり、うち7割以上が衰退状態という。商店街は昭和30年代の高度経済成長期までは「庶民の台所」として親しまれていたが、大型スーパーやコンビニの台頭などで商店主らを取り巻く環境は悪化している。
一方で、「おばあちゃんの原宿」として知られる東京・巣鴨の地蔵通り商店街や、映画「男はつらいよ」の舞台となった東京都葛飾区の柴又商店街など、独自の文化を持つ商店街は現在も変わらずに栄えている。
こうした背景を受け、三和市場のように、独自の文化を発信し、起死回生に成功した商店街が全国でも出てきている。
空き店舗が目立っていた宮崎県日南市の油津(あぶらつ)商店街は、平成25年からプロ野球広島カープの春季キャンプ地に近いことを生かした再建を図っている。カープのチームカラーの赤色の傘を約4メートルの高さからつるすイベントなどを実施し、人を呼び込んだ。今では地方創生の先進事例として、各地から視察が相次ぐまでになっている。
名古屋市の中心地にある大須(おおす)商店街も衰退を続けていたが、15年からコスプレイヤーを集めるイベント「世界コスプレサミット」を開催。世界各国から訪れたコスプレイヤーが商店街を練り歩いている。美少女ゲームに特化した個人店舗なども登場し、若者が集う街として注目を集める。