働き方

1日で3000本 昭和25年開業のミルクスタンドにお客が絶えない理由 (4/5ページ)

 品質を安定させて、手ごろな価格で大量に供給するためには仕方のないことなのだが、こうした牛乳を子ども時代に飲み続けた結果「牛乳の味ってこんなものだよね」と思い込んでしまう。こういった“刷り込み”がされたお客に対し、少々高いが違う味わいの牛乳があることを伝えようとしている。

 つまり、あまり流通していないこだわりの牛乳を提供することで「ミルクスタンドでおいしい牛乳を飲んで、ほっとする」という体験を提供する狙いがある。

 販促のために知恵を絞る

 店員による推奨だけでなく、お客を楽しませたり、季節ごとの変化を出すような取り組みもしている。

 大沢牛乳は定期的に「ご当地牛乳総選挙」を実施している。これは、5種類の牛乳の試飲を実施し、お客がおいしいと思ったものに投票してもらう仕組みだ。また、夏にはラムネを販売し、冬にはあたためた牛乳を多く用意する。

 ミルクスタンドの経営で知られる大沢牛乳だが、実は秋葉原駅構内で自動販売機を13台運営している。自動販売機には「酪王カフェオレファンの声から生まれた待望のカフェインレス」「ストロベリーフェア」といったポップがペタペタと貼り付けてある。品ぞろえも工夫しており、ミルクスタンドの営業時間外にもこだわりの牛乳をお客に届けようとしている。

 変わらない売れ筋

 牛乳関連のラインアップを増やしたり、販促を工夫したりしている大沢牛乳だが、実は売れ筋商品はあまり変化していないという。

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