なるほど、とはいっても会社の規模が大きく異なる環境で適応できたのでしょうか。
「今の起業につながる経験をさせていただきました。新会社の立上げを行ったのです。実質自分だけがフルタイムでことにあたりましたので、帝人では考えられない初めての経験をいろいろとさせていただきました(笑)」
例えばどのようなことが起業に活きていますか?
「人材紹介会社を立ち上げようと思ったのですが、自分含め誰も経験がありません。そこで自分のバックグラウンドである経理業界に特化したのです。すでに会計士専門の人材会社は存在していましたので私はもっとニッチに行きました。会計事務所の営業スタッフに特化したのです。事業を広げるにあたり、関連する業界イベントに積極的に参加しました。我々の参入は後発ですから業界に知られていません。その場合このようなイベントでは多くの関係者に認知されやすいですからね」
なるほど、スタートアップでも応用できそうな戦い方ですね。
「ニッチながらも存在感は一定程度示すことはできました。ここまで任せてくれた社長に感謝しています。ただ、当時は会社を大きくする方法や視野がなかったのですよね。そこで改めてそれを学ぶために大企業を目指しました。人材に関連する会社の方が理解が深まると思い、インテリジェンス(現パーソルキャリア)に転職したのです」
そこでは何を?
「最初は人材紹介の企業側を担当しました。簡単にいうと法人営業です。26歳のときに『キャリア新人賞』という全社中途入社で最も活躍した人として選出していただくくらいに成果を出すことができました。マネジメントも経て、新規事業のプロデューサーになりました。飲食店アルバイトのシェアリングサービスを手がけまして最初は注目を集めることに成功しました」
そして…。