社長を目指す方程式

決める、そして動かす… 橋下徹氏が貫く、リーダーに必須の「実行力」 (3/4ページ)

井上和幸
井上和幸

 橋下さんが考える、トップとしての仕事とは

 橋下さんが“経営者的”だなと感じる思考・行動がいくつかありますので、合わせてご紹介します。

 ・リーダーの仕事は「部下が気づいていない課題を見つけること」「部下ができないことを実行すること」

 「現場における実務上の問題点というものは、探せば山ほど出てきます。細かい問題点を指摘し始めたら切りがありません。実務的な問題の解決は現場に任せればいいのです。やはり、それよりも現場が気づいていない大きな問題点を探り出して、それについて現場ときちんと話し合いながら、最後は決断・判断・決定をしていくことがリーダーの役目です。」(同書)

 部下が気づいていない課題、現場が気づいていない大きな問題点を見つけるために、トップ(になる人)はたゆまぬ勉強が欠かせない。1つのやり方として橋下さんは、毎日、主要な新聞5紙などを読み、様々なニュースに対して「自分はこう考える」という持論を頭の中で構築する作業をしているそうです。

 このトレーニングはいいですね。確かに世の中の出来事・物事について自分なりの捉え方と解釈ができることが、社長になる人の必須要件の1つであると私も思います。

 ・トップは「全体最適」を考える。「部分最適」案は採用しない(されない)

 「僕が部下からの話を聞いていて『これはちょっと採用できないな』と思うのは、『部分最適』の案です。案を出している部長は、最適の案だと思って出してくるのですが、自分の部署・部門・領域にとっての最適の案にすぎないということがよくありました。つまり部分最適です。」(同書)

 これも一般企業でも非常によく見る光景ですね。組織の中にいれば、自分の部署とせいぜいその隣接部署くらいしか視界に入っていないのが普通といえば普通です。上司やトップに案をあげる際には、相手の視界を想像してみることです。

今回の社長を目指す法則・方程式:

橋下 徹氏「比較優位思考」

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