経営者の中には、社会にインパクトを与えることを成し遂げたいと思っている方も多くいらっしゃいます。社会の期待を良い意味で裏切るようなサービスをつくるのは、常にこういった意識を持って行動できる人なのだと思います。
「謙虚」であり続ける
最後に、経営者の方々に共通することをもうひとつお伝えしたいと思います。
経営者の方々の視座は高いですし、目標も高いです。しかし私がお会いした方々に上から目線の方はいないのです。
誰ひとりとして、従業員に対し「雇ってあげている」「働かせてあげている」という上から目線の方はいないということです。むしろ「働いてもらっている」「いつも頑張ってくれている」と感謝している方ばかりです。そうやって頑張ってくれているみんなのために良い会社、成長する会社にするには…と一生懸命な方々ばかりです。「会社を通じて社会に貢献するには」と言った考えも持っています。私もそう考えているひとりです。
しかし、従業員側が「働いてあげている」といったマインドの持ち主だと、会社にもいい影響は与えないと思います。プライベートで例えると、交際相手に対して「付き合ってあげている」や「結婚してあげている」という気持ちでいるようなことかもしれません。会社組織においても、パートナーとの関係においても、良いサイクルにはなりません。
根本に従業員や会社への「愛」
「生産性」「裏切り」「謙虚」。これら3つの共通点の根本にあるのは「愛」です。経営者の方々はみな愛を持って行動しているということです。
経営者の多くは、従業員の方々が想像する以上に、従業員の方々を大切に想っているようです。そして一人一人をよく見ているなとも感じます。それは、私が受付嬢を経験した後に起業したことで、一番強く感じることかもしれません。私はまだ“社長4年生”です。様々なシーンで学ばせていただくことができ、非常にありがたいです。そしていつか自分も良い刺激や影響を与えられる経営者になれるよう、努力し続けたいと思います。
【元受付嬢CEOの視線】は受付嬢から起業家に転身した橋本真里子さんが“受付と企業の裏側”を紹介する連載コラムです。更新は隔週木曜日。アーカイブはこちら