東京商工リサーチ特別レポート

企業で「粉飾」発覚が急増 40年以上横行のケースも、その背景とは? (3/3ページ)

東京商工リサーチ

 これは8万人の旅行者を巻き込んだてるみくらぶ(2017年3月破産)が教訓になっている。てるみくらぶの山田千賀子社長(当時)は、粉飾決算で融資を受けて詐欺容疑などで逮捕され、懲役6年の実刑判決を受けた。このため事前に金融機関に粉飾を告白し、「支援なく倒産」とのアピールでもある。

 てるみくらぶは黒字決算を装っていたが、実際は2013年9月期から当期純損失を計上し、2014年9月期には債務超過へ転落していたことが、破産管財人の調査によって明らかになっている。純資産額の水増しは、破産直前の2016年9月期で86億3000万円に上っており、この大半が旅行者から前金で集めた旅行代金で補填されていたとみられる。

 金融機関の融資審査は、財務分析中心から、企業の将来性を問う「事業性評価」にシフトしている。粉飾決算の発覚は、金融機関と企業が会話を重ねるようになり、見えなかったもの(粉飾)が浮き彫りになってきたことが大きい。そして、粉飾による逮捕を恐れ、事前に自ら公表するケースもあるようだ。

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