社会・その他

スピーチがヘタだと「最初の7秒」でウンザリ 2回しかないチャンスはどこだ (4/4ページ)

 上手な“締め”はつかみとリンクしている

 そして締めとなるクロージングでは、いかに聞き手を次の段階へと動かせるか、に集中したいものです。

 印象に残るコツとしては、オープニングにリンクさせること。もしオープニングをストーリーで始めたら、その共通の話を続ける。あるいは質問で始めたら同じような質問をしてみると、オープニングとクロージングがうまくリンクします。

 最初と最後に同じことを繰り返すことで、聞き手の印象に残るわけです。

 ここでは基本の4つのクロージング手法をご紹介します。

 1.ストーリー

 これは最初に出したストーリーを思い返させるようにして、そこにリンクさせる手法です。

 「あのアイリッシュバーで伺った阿部社長の熱いビジョンは、皆さんの想いと重なっています。それを実現できるのはほかでもない、皆さんなのです。営業のあなたです。開発のあなたです。マーケティングのあなたです」

 2.引用

 オープニングと同じく格言や著名人のフレーズをあげるものですが、ワンビッグメッセージにつながるフレーズを引用するのがポイントです。

 「車は、単なる乗り物ではありません。自己表現ができる最大のツールなのです。ABCモーターズの創始者の言葉です。“運転を見ればその人の人格がわかる”。車をこよなく愛するあなたのための車が、ここにあります」

 記憶に残るプレゼンの裏には周到な組み立てがある

 3.行動喚起

 聞き手を次の行動に導くようなクロージングです。たとえば実際に商品に触れてもらう、サインする、会員になるといった具体的な次の行動に促します。

 「まずは今日、ここでテストドライブしてみてください。車と一体となって走る喜びをぜひとも感じてみてください」

 4.質問

 オープニングのパワフルな質問のように、クロージングにも聞き手の心に刺さる質問をするクロージング手法です。たとえば、こんな言い方もできますね。

 「あなたは明日も、単なる交通手段としての代わり映えのない車を運転しますか。それとも、自己表現ツールの車でワクワクな毎日を送りますか?」

 このクロージングでも、どの手法を使うのであれ、ワンビッグメッセージを強調するものでなければいけません。

 さて、ここまででストーリーの組み立て方がわかったかと思います。ここまで習得したあなたなら、プレゼンの裏にある構造が、きっともう見てとれるはずです!

リップシャッツ 信元 夏代(りっぷしゃっつ・のぶもと・なつよ) 事業戦略コンサルタント
認定スピーチコーチ、プロフェッショナルスピーカー
 事業戦略コンサルタント、認定スピーチコーチ、プロフェッショナルスピーカー 1995年早稲田大学商学部卒業。ニューヨーク大学スターン・スクールオブビジネスにて経営学修士(MBA)取得。伊藤忠インターナショナル・インク(NY)、マッキンゼー・アンド・カンパニー(東京)を経て、2004年に事業戦略コンサルティング会社のアスパイア・インテリジェンスを設立。ニューヨークに在住し、調査分析、戦略設計、及びグローバルリーダー育成のための各種企業研修を提供している。2019年トーストマスターズインターナショナルの国際スピーチコンテストで世界トップ100入りを果たす。日本人で唯一のWorld Class Speaking認定講師。英語著書にブライアン・トレーシー氏との共著『The Success Blueprint』(Celebrity Press出版)がある。

 (事業戦略コンサルタント、認定スピーチコーチ、プロフェッショナルスピーカー リップシャッツ 信元 夏代)(PRESIDENT Online)

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