話の肖像画

とにかく怖かった…「商売人」だった父 ファストリ・柳井正氏(7) (1/3ページ)

 とにかく怖かった父

 〈山口県宇部市で、父の柳井等さんが個人営業で紳士服小売り「メンズショップ小郡(おごおり)商事」を創業したのは、自身が生まれた年と同じ70年前の昭和24年。ファーストリテイリングの前身だ。著書『一勝九敗』(新潮社)などでも、幼少期の当時を紹介している〉

 僕の父は、古いタイプの商売人でした。義理人情に厚く、企業家とか経営者といった観点はなかった。商売とはこういうもの、実践そのものだ、と教わったのも父からでした。主にスーツを売る店で、上等なスーツを着こなしたい銀行や証券会社の人たちがよく買いに来てくれていました。もともと親類の多くが九州や山口で洋服屋や紳士服店をやっていました。父は尋常小学校を出てから伯父の店に奉公にいき、それから宇部に出てきて独立開業しました。

 〈父親のことを「反面教師でもあった」と振り返っている〉

 父は気性が激しく厳しい人だったので、できるだけ会わないようにして過ごしていました。とにかく怖かった。よく仕事もするけれど、付き合いが多くて宴会も日常茶飯事だったため、夜遅く帰ってくる。それで早寝の癖がついたのかもしれません。

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