キャリア

優秀な営業マンがだらだらと雑談を続けるワケ 肯定の返事を引き出そう (3/3ページ)

 あなたが恋人と喧嘩(けんか)をして、部屋に重い空気がたち込めているときにも、この方法は有効だ。「もう20時じゃないか。何か食べようか?」といったなんでもない質問を相手に繰り返すのだ。相手から何度も肯定の返事を引き出しているうちに、空気はやわらぎ、行き詰まった状況は解消されるはずである。

 新車が欲しいときは車種よりディーラーを先に選べ

 交渉が難航した項目は書きとめておき、時間を置いてからまたその項目に取り組むようにしよう。はじめから、15分以上話しても進展の見られない項目は後回しにするなど、一定の時間制限を決めておくといい。そうすれば、5つ目の項目で行き詰まったまま深夜をむかえるような事態は避けられる。

 良好な関係を築くための一番の近道は、第三者を介することだ。友人との食事の席で知り合った人とは、親しくなるのにさほど時間はかからない。あなたの同僚や知り合いのなかに、あなたの交渉相手と親しい人がいたときは、交渉の場に来てもらうか、少なくとも交渉相手にあなたを紹介してもらえるよう頼んでおくといい。紹介してもらう場合は、直接会って個人的に引き合わせてもらえれば理想的だ。

 あなたが逆の立場でも同じことが当てはまる。交渉相手を、友人や知り合いを通して見つけるのだ。新しい車を買いたいときには、あなたが知っている誰かにおすすめのディーラーを教えてもらうといい。そうすればディーラーは、あなたの友人ネットワークと長期にわたってビジネスができると考えるため、取引を一回限りのものと見なす場合よりも、ずっと友好的に接してくれる。車を買うときには、車よりも先にディーラーを選ぶようにしよう。

 プライベートを共有することも大切

 相手とラポールを形成し、良好な関係を築くのは、実はとても簡単なことなのだ。相手の気分を把握して、感じのいい会話をかわすだけでいい。そうすれば、相手が譲歩してくれる可能性は高くなる。感じのいい会話をすれば友好的な下地ができ、交渉時にも、無関係の人間と交渉する場合よりも友好的な判断をしてもらえるようになるからだ。

 交渉相手とは、私的な場でできるだけ多くの時間を過ごすようにしよう。相手と食事に行ったり飲みに行ったりする時間がないときは、せめて交渉がはじまる前に私的な時間がもてるよう、交渉の場に早めに入ることを心がけたほうがいい。

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 ジャック・ナシャー

 ミュンヘン・ビジネススクール教授

 1979年生まれ。ミュンヘン・ビジネススクール教授(リーダーシップ・組織論)、ナシャー・ネゴシエーション・インスティチュート創業者。フランクフルト・ロースクールを首席で修了。オックスフォード大学サイード・ビジネススクールMBA修了。ウィーン大学Ph.D.修了。欧州議会、欧州司法裁判所、国連ニューヨーク本部などに勤務した。ドイツ語圏における交渉のトップエキスパートであり、世界各国の企業にアドバイスし、コミュニケーションと交渉術に関する講演やセミナー活動も行っている。

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 (ミュンヘン・ビジネススクール教授 ジャック・ナシャー)(PRESIDENT Online)

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