社長を目指す方程式

コロナ禍の今こそ自己テーマを明確にして、日々の仕事をコントロールせよ (1/3ページ)

井上和幸
井上和幸

 《今回の社長を目指す法則・方程式:ブライアン・リトル教授「パーソナルプロジェクト分析(PPA)」》

 新型コロナはこの原稿を執筆している7月第2週末時点で東京都の新規感染者数が連日200名を超え、気がつけば4月のピーク時を上回る拡がりを見せ始めており、私たちの新型コロナとの戦いも早半年近くとなりました。

 ウィズコロナとして感染拡大防止と共に経済活動を可能な限りビフォーコロナまで戻そうという努力のもと、読者の上司各位も日々の足元の対応に追われ、一方では「これがいったい、いつまで続くのだろう」「このままで大丈夫なのだろうか…」というような漠とした先の不安を感じている方も少なくないでしょう。

 誰もこの新型コロナ禍の動静、行く末、どこまで日本および世界経済や社会への影響を与え続けるのか分かりません。いま出来うることは、「自分の考えや行動で差配できること」に集中し、希望を捨てずに進むことです。不透明感漂ういまだからこそ腰を据えて、「ここから自分は何をテーマに進むのか」、はっきり、スッキリさせてみませんか?

 自分の重要プロジェクトを自己採点であぶり出す

 ベストセラー『自分の価値を最大にするハーバードの心理学講義』の著者でもあるケンブリッジ大学のブライアン・リトル教授による、「パーソナルプロジェクト分析(PPA)」という価値観明確化の手法があります。パーソナリティ心理学の超大御所でもあるリトル教授が教えてくれるのは、人生の質を高めるためのタスク管理の方法。早速ですが、皆さんもぜひワークしてみてください。

 まず、「自分が取り組んでいるプロジェクト」を思いつくままにリストアップします。「プロジェクト」って、なに? と思われるかもしれませんが、要するに皆さんが取り組みたいと思っていることでOK。「ダイエット」「1日1万歩歩く」「月に5冊、読書する」「週に3回は家族と夕食を共にする」などなど。人生のプロジェクトでもぜひ取り組んでみて頂ければと思いますが(リトル教授の実験はこちらのスタンスです)、今回、仕事とキャリアがテーマの場ですので、ぜひ、仕事に関することに絞ってトライしてみて頂けますでしょうか。

 「〇〇での人脈を〇〇人にする」「〇〇に関する知識を年内中につける」「半期の売上目標を120%達成する」「部下育成で1on1を週一で実施する」etc.、考えすぎず、どんどんと。リトル教授は、大概、意識しているもの・意識したいものの総数が10~15プロジェクトくらいになるといいます。

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