社長を目指す方程式

30周年を迎えた「7つの習慣」 志高きリーダー達を世界中に輩出 (2/3ページ)

井上和幸
井上和幸

 「私的成功」で自立を果たす

 読者上司の皆さんに、早わかりで「7つの習慣」について、ご紹介しましょう。この項だけお読み頂ければ、骨格と全体像を抑えていただけること間違いありません!

 「7つの習慣」とは、「私的成功」を収めるための3つの習慣(第1の習慣~第3の習慣)と「公的成功」を収めるための3つの習慣(第4の習慣~第6の習慣)、その状態を継続・強化し続けるための習慣(第7の習慣)から成ります。

 まず「私的成功」のための3つの習慣です。

 第1の習慣「主体的である」

 外界に反応して動かされるのではなく、自らが主体的に選択し動くこと―率先力が、すべての土台となる。

 第2の習慣「終わりを思い描くことから始める」

 すべてのものは二度作られる。まず頭の中で創造され(第一の創造)、次に実際に形あるものとして創造される(第二の創造)。あなた自身の「第一の創造者になる」ことが主体的人生の基盤となる。その際、「原則中心」の生き方を描く(ミッション・ステートメント)。

 第3の習慣「最優先事項を優先する」

 時間管理のマトリクス4象限の中で、「第Ⅱ領域(重要×緊急でない)」のことに時間を投資する。そのために「第Ⅲ領域(重要でない×緊急)」「第Ⅱ領域(重要でない×緊急でない)」のことに対して「NO」と言う。

 「公的成功」で相互依存に至る

 次に「公的成功」のための3つの習慣、そして第7の習慣です。

 第4の習慣「Win-Winを考える」

 約束を守り、期待に答え、誠実さを示し、日頃から「信頼口座」を貯める。Win-Win or No Deal―双方にメリットのある解決策が見つからなければ、お互いの意見の違いを認め「合意しないことに合意する」。

 第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」

 共感をもって傾聴する。「処方箋を書く前に診断をする」(自分の解釈をする前に、事実を集める)。そのうえで理解されるためにエトス(信頼)・パトス(情熱)・ロゴス(論理)を使う。

 第6の習慣「シナジーを作り出す」

 第4の習慣、第5の習慣を出動することで、クリエイティブな「第3の案」を探し出す。第3の道を信じる。

 第7の習慣「刃を研ぐ」

 成果(Production)を生み出し続けるために、成果を生み出す能力(Production Capability)への投資を行う。最新再生には「観点(精神)」「自立性(知性)」「つながり(社会)」「体調(肉体)」の4つの側面がある。

 こうして、私たちは「私的成功」により依存から脱して自立を果たし、更に「公的成功」によって自立から相互依存へと至ります。「刃を研ぐ」ことで、それを維持・発展させることが<成長の連続体>だとコヴィー博士は説いたのです。

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