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今を生きる-その時々の学びに喜びを 小顔に憧れる日本女性の話から人生論に? (1/3ページ)

安西洋之
安西洋之

 日本の若い世代の女性たちは「小顔かどうか」を気にする。だが、イタリアの同世代の女性たちが「小顔かどうか」を気にすることはない。顔のサイズが関心の対象にはならないのである。だが、ある年齢以上になると、イタリアの女性は「ふくよかな顔」を求めるようになると言う。若々しくみえる。そうすると日本の女性のような顔の輪郭が羨望の的になる。

 ぼくは、このエピソードを聞いてなるほどねえと思った。いろいろなポイントを示唆している。

 まず小顔である。「7頭身」や「8頭身」という表現は、身長の話ではなく、身長と頭や顔の大きさのバランスを指している。洋服を着た時の美しさに拘った場合、足が長く顔が小さい方が有利に働く。洋服が西洋文化を基準とする限り、日本では何頭身かが関心の対象になるのだ。背が低ければ顔が小さく見える工夫をしようとする。

 だが和服になると立場は逆転する。足が長すぎない方が和服姿は安定する。なで肩も和服姿には似合う。自分たちの文化になかったものを輸入し、身体というもっとも調整しづらいところで輸出元のプロフィールを真似ようとすると、不足点ばかりが気になり場合によってはコンプレックスさえ抱く。

 しかしながら、イタリア人の輪郭がはっきりした顔は年齢と共に老けてみえがちになるから、ある年齢以上では日本の人の顔にあるような輪郭を欲する。ある年齢だけイタリア人で、他の年齢では日本人になることができない。可能なのは国籍だけで、身体的特徴を大幅に入れ替えるのは不可能である。

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