「日本にはまだ女子大があるのか!」…驚く欧州人 ルーツや存在意義を考える (1/3ページ)

 【安西洋之のローカリゼーションマップ】実践女子大学でメディア論を教える松下慶太さんをミラノ工科大学に案内した。松下さんは、1年間のサバティカル(長期休暇)でベルリンを拠点に、欧州各地でソーシャルデザインのリサーチをしている。

 彼が東京の女子大に勤めていると自己紹介すると、相手の先生は怪訝な表情をする。

 「女子大という存在が、日本にはまだあるのか?!」との驚きが見てとれる。そして「男性の教員もいるのか?」とかいくつかの質問を矢継ぎ早に聞かれた。

 日本以外にも、韓国・中国・インド・中東・米国・英国という国々では女子大がそれなりの存在感を放っているようだが、欧州の大陸の国では「忘れられた」存在になっている。

ミラノ工科大学の校舎内(C)松下慶太

ミラノ工科大学の校舎内(C)松下慶太

 ぼくは女子大についてほとんど知らないので、少々好奇心が芽生え、松下さんにこのあたりの事情を聞いてみた。そもそも女子大とは何か?というところから。

 「大きな流れとしては、キリスト教宣教師などによって開かれた語学や、アメリカなどで見られるようなリベラルアーツを展開するもの。もうひとつは生活科学や医学・看護など実学・専門領域の教育を展開するものがあると思います」

 日本であれば、東京女子、聖心女子、東洋英和、フェリス、白百合などはリベラルアーツを中心とした前者にあたる。東京女子医大や日本女子は後者となる。アジアの他国をみても、どちらの流れの大学もある。

 そして、彼はこう指摘する。

 「学祖の留学先などにも、結構影響されているかもしれないですね。津田梅子が津田塾大をつくり成瀬仁蔵が日本女子大を開校しましたが、彼らはアメリカから戻った後に学校をつくっていますね」

ジェンダー差別撤廃への意識が高いほど戸惑い