サイバー攻撃を受け患者約8万5千人分の電子カルテが閲覧できなくなった徳島県つるぎ町の町立半田病院は3日、電子カルテを管理するサーバーが復旧したことを明らかにした。4日に全13診療科で通常診療を再開する。
病院のサーバーは昨年10月末、データを暗号化し復元する代わりに身代金を請求するコンピューターウイルス「ランサムウエア」に感染し、外部のセキュリティー会社に復旧を依頼。病院によると昨年12月29日に復旧が確認された。
昨年11月の記者会見では、犯人がカルテ復元の代わりに要求していた「身代金」を支払わず、約2億円をかけてカルテのシステムをゼロから再構築する方針を説明していた。
病院はサイバー攻撃後、一部診療科を除き新規患者の受け入れを停止。患者への聞き取りで紙のカルテを作成し診療していた。