三菱重、豪華客船お披露目 ドイツ・ハンブルクで
長崎を出航する豪華客船「アイーダ・プリマ」=3月14日(三菱重工業提供)
三菱重工業は29日、長崎造船所で建造し、3月に顧客に引き渡した豪華な大型客船「アイーダ・プリマ」を、ドイツ北部ハンブルクでお披露目した。宮永俊一社長が欧州の取引先ら約300人を招待してもてなし、グループの事業説明会を行った。
総トン数が約12万5千トンで、約3300人乗り。2011年にクルーズ客船の世界最大手カーニバル社のグループ企業から受注した2隻のうちの1隻で、2隻目は建造中。
アイーダ・プリマはカジノやプールといった施設をそろえた「洋上のホテル」を実現した。船底から泡を噴き出し、水の抵抗を減らす技術を採用して燃費を向上させた。30日からクルージングを始める。
宮永社長は記者団に「船の仕上がりは良く、世界で最も進んでいる。(自社の)世界的な存在感を高めたい」と話した。
アイーダ・プリマは設計変更や建造が遅れ、三菱重工は納期を再三延長。建造中に火災も発生した。2隻の建造の遅れなどにより16年3月期までの3年間で累計約2375億円の損失を計上し、業績の足を引っ張っている。(共同)
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