三菱UFJ銀、国債入札の「特別資格」を返上へ マイナス金利で損失発生しかねず
国内銀行最大手の三菱東京UFJ銀行が、国債の入札に有利な条件で参加できる特別資格を国に返上する方向で検討していることが8日、分かった。日銀の「マイナス金利政策」の影響で国債利回りが歴史的水準まで下がる中、保有を続ければ損失が発生しかねないと判断した。
特別資格は「国債市場特別参加者」と呼ばれ、大量に発行される国債の安定消化を図るため、財務省が3メガバンクや大手証券など22社に与えている。
資格を保有する金融機関は、国債の入札について財務省と意見交換できる一方、すべての国債入札で発行予定額の4%以上の応札が義務づけられている。
三菱UFJ銀が特別資格の返上を検討しているのは、長期金利の指標である10年債利回りまでマイナス圏に沈む中、マイナス金利で落札された国債を満期まで保有すると損失が発生してしまうからだ。現在は日銀に高く転売することで利ざやを稼げるが、今後は国債の大量購入を避ける方針とみられる。
財務省は資格返上を受け入れる見通し。これまでは外資系証券が本国のリストラなどで撤退した例はあるが、日本の金融機関では初めて。
日銀は現在、国債を大量に購入している。このため、特別資格を保有する金融機関が1社減ってもすぐさま債券市場が荒れるとの見方は少ないが、こうした動きが他のメガバンクにも広がれば、影響が出てくる可能性もある。
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