コンビニ各社が海外戦略加速 サービス拡充で差別

 

 コンビニエンスストア大手3社が海外進出を加速する背景には、人口減少で中長期的に国内市場が縮小することへの懸念がある。各社は進出先の有力企業との協業により、事業拡大を図る考えだが、サービスの向上など差別化には課題も少なくない。

 業界首位のセブン-イレブン・ジャパンは、子会社の米セブン-イレブン・インクを通じて現地企業にライセンスを供与し、店舗運営を進めた。すでにタイやマレーシアなど16カ国・地域で約4万店を展開している。昨年10月には日本のコンビニチェーンで初めて、中東のアラブ首長国連邦(UAE)に出店した。

 セブン-イレブン・ジャパンの古屋一樹社長は「これまでやや慎重な部分もあったが、海外出店は加速していく」と意欲を見せる。

 ファミリーマートは、海外約6千店の半数にあたる3千店強を台湾で出店する。今年4月には日本郵政と提携し、日本で購入した商品や預けた荷物を、台湾の店舗で受け取ることができるサービスを導入した。

 これに対しローソンは海外展開がやや遅れていた。日本勢として先鞭(せんべん)をつけた上海市を中心とする中国市場は、海外事業の鍵となる。同社は内陸部の重慶市や東北地方の大連市などへの出店も増やし、地歩を固める考えだ。

 ただ、現地企業との協業には課題も残る。ファミリーマートは2014年、規制強化などを理由に韓国での合弁契約を解消し、現地の約7900店が相手先ブランドになった。

 一方、ローソンは当初、合弁方式で中国市場に進出したが、12年に100%子会社の現地法人を設立し、各地域への進出を統括する方式に切り替えた。品ぞろえやサービスなどを重視したためだ。地域の規制に対処しつつ、商品の質やサービスを向上するか。各社の試行錯誤は続きそうだ。(上海 永田岳彦)