(2)クラウドサービスで環境負荷軽減

CTCのCSR活動
国内の約50%の風力発電事業に関与しており、設計から運用まで一貫したサービスを提供している(一般社団法人日本風力発電協会提供)

 今やITは人々の暮らしに欠かせないツールであり、CTCのソリューションやサービスも環境やエネルギーなど社会のさまざまな分野で活用されている。ここではCTCの本業を通じた社会の課題解決に関する取り組みを紹介する。

 ◆再生可能エネ普及を支援

 科学システム事業部では、ITと高度なノウハウをベースにしたソリューションをエネルギー分野、製造分野、社会インフラ分野に提供している。

 エネルギー分野では、再生可能エネルギーを含めたエネルギーの安定供給に向け、予測技術を用いた電力事業者向けサービスを展開している。天候に左右される太陽光や風力などのエネルギーで安定的な電力供給を行うには発電量の予測と制御が重要になる。CTCは東北電力などとともに膨大なデータを解析・予測するシステムを構築。

 また、効率的なエネルギー活用を支援するクラウドサービス「E-PLSM(エプリズム)」の提供を2012年から開始し、環境に配慮した再生可能エネルギーの導入促進を行っている。

 E-PLSMは、気象情報や発電、需要予測、設備に関する情報など電力にまつわる膨大なデータを収集・解析し、発電量予測や機器の故障予知といった電力会社の運営に必要な情報を生み出すクラウドサービスだ。

 例えば、ある地域の風力発電所の発電量を予測して、電力会社の電力供給計画を支援するようなケースで活用されている。

 E-PLSMの中核を担う米国のリアルタイム情報管理ソフト「PI System」は、すでに世界107カ国の製造業、電力会社、データセンターなどで導入されている。E-PLSMとPI Systemの提供を通じて、IoT技術の活用推進と、再生可能エネルギーの普及促進を目指している。

 ◆地下資源の探査でも活躍

 また、地下資源の探査でもCTCのデータ解析技術が活躍している。地下構造に関する情報は、地面に向けて発生させた人工的な振動が地下境界面で反射した様子を計測・データ処理することで取得できる。目に見えない地下の構造や動きを解析・分析しやすくするために、CTCは探査で得られた膨大なデータをもとに3次元で可視化する技術を研究機関に提供している。バーチャルリアリティー技術を活用することで、地下の石油がたまっている位置や地層の構造を、特殊なメガネをかけて地中に潜っているような感覚で見ることもできる。このほかにも、地下資源探査の技術は地熱発電の分野にも役立てられている。

 さらに製造分野では、軽量化、低燃費化を実現する材料解析の提供をはじめ、コンピューター技術によって開発・設計工程を行うCAE技術を生かし、アプリケーションソフトウエアや技術サポート、コンサルティングサービスの提供を行っている。

 社会インフラ分野では、ダムや橋梁(きょうりょう)、トンネルなどの大規模構造物の維持・管理、長寿命化を支えるCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)サービスを展開している。