東電、中部電との火力完全統合の早期実現目指す、年度内に社債発行へ
2016年4~12月期連結決算について記者会見する東京電力ホールディングスの広瀬直己社長=31日午後、東京・内幸町
東京電力ホールディングス(HD)の広瀬直己社長は31日の記者会見で、中部電力との火力発電事業の完全統合を早期実現する考えを改めて示した。また、経営再建が順調に推移していることを強調、東日本大震災以降中断していた社債を予定通り今年度内に発行したい考えを明確にした。
東電が足元で抱える最大の課題は、社債の発行再開と東電HD子会社と中部電との共同出資会社「JERA(ジェラ)」への完全統合に向けた基本合意だ。
広瀬社長は、中部電が福島第1原発事故の対応費用を肩代わりさせられる懸念からJERAの完全統合に慎重な姿勢を示していることに対し、「中部電に負担をお願いする考えはない」と述べ、同社に理解を求める考えを示した。
社債発行については、資金調達コストの低減につなげるため「銀行より安く調達したい」と述べた。
東電HDは29年3月期の通期業績予想を初めて発表した。売上高は前年度比7250億円減の5兆3440億円、経常利益は350億円減の2910億円で、4年連続の経常黒字を達成できる見通しだ。
東電は福島第1原発事故の廃炉や賠償費用などを30年にわたって支払い続けるために年間5千億円程度の資金を捻出する必要がある。広瀬社長は昨年度に続いて2年連続で達成できる見込みを示したが、来年度以降も捻出するには「しっかりとした収益基盤が必要だ」として、柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働を急ぐ考えを説明した。
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