トヨタ新型車「アクア」。JCO8モードで1リットルあたり35.4キロメートルの燃費を実現した(小野淳一撮影)【拡大】
「(主力の携帯型ゲーム機)『ニンテンドー3DS』のソフトは揃ってくるし、韓国や香港でも売り出すのでハードの販売数量も伸びる」と今中氏はみる。
電子部品メーカーでは、村田製作所や京セラが注目されるという。アップルのタブレット端末「iPad(アイパッド)」の新モデルが世界的なヒットになるのは確実だが、パソコンメーカーも薄型の『ウルトラブック』で対抗する構えで、電子部品の需要拡大が見込まれる。「電子部品はドル建ての取引が多いので、円安効果が大きい」(今中氏)。
このほか、建設機械ではコマツが「円安になれば値下げ余地が出て、中国の建機メーカーとの価格競争力が出る」。製造業以外では、海運大手の日本郵船や商船三井もドル建ての収入が多いので円安メリットがあるという。
これらの分析は、1ドル=84円近辺の為替水準が続くことが前提だが、今後の為替動向について「年内に1ドル=90円を目指す」(邦銀系エコノミスト)とさらに円安が進むとの見方もある。そうなれば業績もさらに改善する。
東日本大震災やタイ洪水で生産ラインが停止、超円高や製品価格の下落、欧米の景気変調で収益が悪化し、日本を代表するメーカーの多くが赤字転落を余儀なくされた。半導体大手のエルピーダメモリが破綻するなど日本のモノづくりにとって今期はさんざんだった。しかし、風向きは変わっている。