セガサミーは、この施設をわずか4億円で手に入れた。債務の肩代わり分を含めても58億円に過ぎない。同社の連結売上高4000億円超から考えると、大きな投資ではないが、誰もが尻込みするシーガイアの再生を買って出た背景には、同社の強烈な危機感がある。
遊技機事業先細り
現在、売上高の3分の2を占める主力のパチスロ機などの遊技機事業は事業範囲が国内に限られ、人口減で先細りになる可能性がある。さらに遊技機に続く規模を持つ家庭用ゲームソフトも足元の国内では市場が縮小しているうえ、ヒット作の有無によって業績が変動しやすい。
成長するグローバル市場に打って出る新たな柱がほしい-。着目したのが、リゾートを含むアミューズメント施設の運営事業だ。アミューズメント施設事業の11年3月期の売上高は440億円と全体の10分の1程度に過ぎないが、すでにアラブ首長国連邦のドバイの現地企業に大型ゲームセンターの運営ライセンスを供与し、北海道ではゴルフ場運営に乗り出している。