一方、新興航空会社にとっても、羽田の発着枠はのどから手が出るほどほしい。スカイマークは、国内線就航に適した中型機「ボーイング737」を13年6月には現行の27機から31機体制に拡充する。
地方路線は、10年3月の3路線から今年8月には22路線まで拡張しており、発着枠獲得に、低価格路線で利用客を増やしたことをアピール。最も発着枠の少ないスターフライヤーは、経営基盤の安定と自立化を目指す新興航空会社を「最優先すべきだ」とする。
今回の新規配分25枠の後ろには、年間3万回の国際線枠が控える。羽田発着枠で最大シェアを持ち、経営再建で競争力も高まった日航の扱いは、日本の航空市場の競争環境の将来図にもつがるだけに、有識者会議には熟慮の議論が求められる。(鈴木正行)