ダイキン工業の売上高と海外比率【拡大】
また、08年には世界でシェアを伸ばしつつあった中国の空調最大手、珠海格力電器と業務提携し、09年に基幹部品の共同生産に乗り出した。社内には技術流出を懸念する声もあったが、「必ずお互いのメリットになる」と井上会長が決断した。
インバーター技術を事実上の世界標準に押し上げ、空調事業の主導権を握るという青写真の実現には、格力電器との連携が欠かせないと考えたからだ。13年3月期に中国ではインバーターを搭載した空調機器の普及率は6割にのぼる見込みといい、成果は着実に上がっている。
液晶テレビなどと同様、エアコンでも価格を抑えた汎用(はんよう)品が世界で急増している。しかし、ダイキンは自社技術だけでなく、M&Aで得た海外企業の技術力もフルに活用し、利益率の高い高級タイプでのシェア拡大にこだわってきた。
ダイキンのエアコンは中国では「空調のベンツ」と呼ばれ、低価格競争に走らない戦略が利益を伴った成長の原動力となってきた。