ダイキン工業の売上高と海外比率【拡大】
対中国、韓国戦略も経営課題
破竹の勢いをみせるダイキンに、死角はないのか。年間売上高が1600億円程度のグッドマンの買収に約2900億円も投じることに対し、「割高感はある」(株式市場関係者)との指摘は少なくない。買収発表後、ダイキンの株価は一進一退が続いており、「5~8年で投資の回収が可能」(井上会長)という見通しを、できるだけ早く実績を示す必要がありそうだ。
さらに、懸念が現実のものになりつつある世界景気の減速が、M&Aで拡大を進めた海外事業の重しに転じかねない恐れもある。市場環境が悪化する中で、高級モデルを中心とする製品展開の維持が課題の一つになる可能性は否定できない。
ダイキンは2012年3月期に1兆2187億円だった売上高と6.7%の営業利益率を、16年3月期にはそれぞれ2兆円超と10%に高める目標を掲げている。同社は成長戦略の軸にM&Aとともに、「新興国・ボリュームゾーン(普及価格帯)への本格参入」を据える。
世界首位を維持するには新興国の攻略は避けて通れない。勢いを増す中国や韓国メーカーに普及品でいかに対抗するかも今後、経営課題の一つに浮上しそうだ。(中山玲子)