昨年度1位だった酒造メーカー「矢尾本店」(秩父市)では、秩父観光の1つとして見学を受け入れている。見どころは創業265年という同社の歴史資料を展示した施設と、一升瓶20万本に相当する巨大な醸造タンクだ。
ノウハウの詰まった大切な製造過程をあえて明かしている大きな理由の一つが「食の安全」だ。矢尾本店の新井規久工場長(61)は「安心感を持ってもらうのが第一。あとは日本酒製造の大変さを知って、親しみを持ってもらう狙いもある」と話す。
江崎グリコの吉村チーフも「普段食べている商品がどう作られているのか知りたいというニーズが大きい」と消費者の傾向を分析している。
県はこうした工場見学を観光資源として生かしている。今年で10年目を迎える「ものづくりスタンプラリー」で、平成17年に47カ所だったスタンプ設置工場の数は、徐々に増えて22年に97カ所、今年は112カ所と約3倍になった。
担当者は「企業はPR効果をねらって積極的。県民の関心も高い」と話している。