日本マクドナルドHDの営業利益と既存店売上高【拡大】
会見は極めて異例
100円のサイドメニューを拡充して集客につなげたものの、主力のハンバーガー類の購買にはつながらなかった。震災と節電で大きく落ち込んだ昨夏の反動増もなく、全店売上高も0.4%増と横ばいだ。
通期の業績予想は、従来発表の売上高3050億円(前期比0.9%増)、営業利益294億円(同4.3%増)を据え置いた。
ただ、これは業績の下振れが、上場するジャスダック市場での開示条件(売上高10%、利益30%の増減)の「範囲内にとどまるため」(原田CEO)。この発言を聞いたアナリストは「増収増益が実現不可能なことの宣言」ととらえた。
そもそも、通期や半期など節目の決算以外で、原田CEOが会見するのは極めて異例。業界関係者は「既存店の不振が続く中、トップが出ることで市場の不安を和らげる狙い」とみる。
攻めと守り
マックの業績にブレーキがかかったのは、少子高齢化で外食市場全体が縮小していることに加え、値ごろ感のある中食への需要が高まっているためだ。